不祥事マップ
省庁システム障害(基幹システムの更改)経過観測中

国税庁の新基幹システム「KSK2」、9月24日の稼働直後から障害が相次ぐ 税務署窓口の遅延、e-Taxのログイン・納付の不具合、贈与税申告書の閲覧事故 納税証明書は旧システムで処理

対象組織:国税庁

発生(とされる時期)
2026-09-24
公表・報道
2026-09-24
最終更新
2026-10-05

時系列(最初から)

  1. 2026-09-24・発生(とされる時期)
  2. 2026-09-24・続報
    KSK2が稼働し、8時30分にe-Taxが再開。全国の税務署で現金領収や納税証明書の交付に相当の時間がかかり、国税庁が「窓口業務に必要なシステムの稼働に問題が生じている」と公表。マイナポータル経由のログイン不可、ネットバンキング納付の完了表示の不具合、納税証明書手数料のネット納付不可、贈与税申告書の閲覧事故(〜25日)も発生。
  3. 2026-09-25・続報
    0〜4時に緊急メンテナンス。8時30分にログインと完了表示の不具合は解消。窓口の遅延は続き、納税証明書は旧システムで処理するよう全国の税務署に指示(日経クロステック)。16時ごろ、e-Taxの一部機能が使えない状況を告知。
  4. 2026-09-26・続報
    13時ごろ、9月24日更新のe-Taxソフトで起きていた「バージョンアップが正しく認識されない」不具合の修正版を公開。
  5. 2026-09-27・続報
    0時30分、緊急メンテナンスで再びe-Taxが利用できない状況を告知。同日、25日からの一部機能の利用不可は解消したと更新。
  6. 2026-09-28・続報
    8時30分ごろからe-Gov経由のネットバンキングで納付できない事象(その後解消)。e-Taxソフトの不具合と改修を告知。窓口遅延のお知らせを更新。
  7. 2026-09-29・続報
    納税証明書手数料のネット納付の不具合が解消(24〜28日に通知を受けた人は9月30日時点でも利用不可)。地方公共団体向けのe-Taxソフトも更新。窓口遅延のお知らせを再び更新(解消の告知はなし)。
  8. 2026-10-02・続報
    国税庁が、e-Taxで79人分の贈与税申告書等が本人以外の19人から閲覧できる状態だったと発表し謝罪(個人情報は計203人分)。
  9. 2026-10-05・続報
    e-Taxが納税証明書手数料のネット納付不可について【解消】を掲載。税務署窓口の遅延については、解消の告知がないことを当サイトで確認。

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概要・経緯(公表事実の整理)

【何が起きたか】国税庁は2026年9月24日、全国の国税局・税務署をネットワークで結び、申告や納税の情報を一元管理する基幹システムを、新しい「次世代国税総合管理システム(KSK2)」に切り替えた(国税システムの更改)。稼働初日から、全国の税務署で現金の受け取りや納税証明書の交付などの窓口手続きに「相当の時間を要する状況」となり、国税庁は「更改は完了していますが、窓口業務に必要なシステムの稼働に問題が生じています」と公表した。e-Tax(国税電子申告・納税システム)でも、ログイン・納付・ソフトの不具合が続き、贈与税の申告書が本人以外から閲覧できる事故も起きた。10月5日時点で、窓口の遅延について国税庁から「解消」の告知は出ていない。 【主な障害(国税庁・e-Taxの告知と報道による)】 ・税務署窓口の遅延(9月24日〜、10月5日時点で解消の告知なし):現金領収や納税証明書の交付などに相当の時間がかかる。e-Taxで請求した納税証明書もすぐには交付できず、電子交付を希望しても書面交付になる場合がある。日経クロステックによると、国税庁は納税証明書の作成・交付をKSK2では処理せず、旧システム(旧KSK)で行うよう全国の税務署に指示した。旧システムでの交付には確認作業が必要で、時間がかかっているという。 ・マイナポータル経由でe-Taxにログインできない(9月24日。25日8時30分に解消) ・ネットバンキングで納付しても、一部の金融機関で「納付完了」と表示されない(9月24日。25日8時30分に解消)。国税庁は、何度も手続きすると二重に引き落とされると注意を呼びかけた。 ・納税証明書の手数料をネットバンキングで納付できない(9月24日8時30分ごろ〜29日8時30分ごろ。24〜28日に通知を受け取った人は9月30日時点でも使えず、10月5日に【解消】を掲載) ・e-Taxの緊急メンテナンス(25日0〜4時)、25日16時ごろからe-Taxの一部機能が使えない状況(27日に解消と告知)、27日0時30分にも緊急メンテナンスで再び利用不可 ・9月24日に更新したe-Taxソフトで、バージョンアップが正しく認識されない不具合(26日13時ごろに修正版。利用者は再ダウンロードが必要。国税庁は「申告・申請内容に誤りが生じることはない」と説明) ・e-Gov経由のネットバンキングで納付できない(28日8時30分ごろ〜。その後解消) ・e-Taxマイページの贈与税関係情報で、79人分の贈与税申告書などが本人以外の19人から閲覧できる状態(24日8時30分〜24時、25日4時〜15時58分。10月2日に公表、個人情報は計203人分)。詳しくは国税庁の別記事「e-Tax、79人分の贈与税申告書が本人以外の19人から閲覧できる状態に」。 【切り替え前の動き】e-Taxは切り替え作業のため9月19日0時から24日8時30分まで停止した(26日も終日停止の予定を告知)。9月10日には、8月28日に掲載した「KSK2対応版」のe-Tax仕様書(会計ソフト会社向けの技術資料)の一部に誤りがあったとして差し替えている。日経クロステックは2025年11月、国税庁が「円滑なリリースや安定稼働の観点」から一部機能のリリースを2026年10月以降に遅らせる段階稼働を検討していると報じていた。 【KSK2とは】国税庁の説明(国税庁レポート2025)によると、旧KSKは全国の国税局と税務署をネットワークで結び、地域や税目を越えて情報を一元管理する基幹システム。KSK2は「紙からデータ」への事務処理、税目ごとに分かれたデータベースの統合、メインフレーム(大型コンピュータ)からオープンシステムへの刷新を開発の柱とし、2026年9月の本格導入に向けて開発してきた。旧KSKは2001年に全国で運用が始まっており、約25年ぶりの刷新とされる。同じレポートで国税庁は、システムに障害が起きれば「国民に多大な影響を与え」かねないとして、安定稼働に努めるとしていた。 【変わった手続】申告書などの様式の変更(控用の廃止、原則白黒)、税務署からの通知への13桁の「お問い合わせ番号」の印字、納付書の様式変更、e-TaxのIPアドレスの変更、処分通知等の電子交付の対象拡大(事前の一括同意が必要に)、旧字体の扱いの変更など(国税庁「国税システムの更改について」)。 【開発体制と費用】日経クロステック(2025年11月17日)によると、KSK2の開発はアクセンチュア、NTTデータ、日本IBM、野村総合研究所など5社が受注し、契約額は合計約614億円(税込み)。これとは別にクラウド機器の借り入れや工程管理などの業務もある。 【原因と説明】国税庁は、窓口の遅延やe-Taxの各不具合について「解消」や「お詫び」は告知しているが、具体的な原因(どの機能・どの事業者の担当部分で起きたのか)は公表していない(10月5日時点)。窓口の遅延についても、復旧の見通しは示されていない。 【責任者】国税庁のトップは青木孝德長官、次長は田原芳幸氏(国税庁幹部名簿、2026年8月7日現在)。国税庁は財務省の外局で、所管する大臣は片山さつき財務大臣。報道や確認できた資料では、KSK2の担当部署・責任者の氏名や、関係者の処分の有無は示されていない(10月5日時点)。財務省が公開している片山大臣の閣議後会見の概要(9月25日・29日、10月2日)にも、国税システムの障害への言及は見当たらない。

その後の経過

  • 2026-09-24KSK2が稼働し、8時30分にe-Taxが再開。全国の税務署で現金領収や納税証明書の交付に相当の時間がかかり、国税庁が「窓口業務に必要なシステムの稼働に問題が生じている」と公表。マイナポータル経由のログイン不可、ネットバンキング納付の完了表示の不具合、納税証明書手数料のネット納付不可、贈与税申告書の閲覧事故(〜25日)も発生。
  • 2026-09-250〜4時に緊急メンテナンス。8時30分にログインと完了表示の不具合は解消。窓口の遅延は続き、納税証明書は旧システムで処理するよう全国の税務署に指示(日経クロステック)。16時ごろ、e-Taxの一部機能が使えない状況を告知。
  • 2026-09-2613時ごろ、9月24日更新のe-Taxソフトで起きていた「バージョンアップが正しく認識されない」不具合の修正版を公開。
  • 2026-09-270時30分、緊急メンテナンスで再びe-Taxが利用できない状況を告知。同日、25日からの一部機能の利用不可は解消したと更新。
  • 2026-09-288時30分ごろからe-Gov経由のネットバンキングで納付できない事象(その後解消)。e-Taxソフトの不具合と改修を告知。窓口遅延のお知らせを更新。
  • 2026-09-29納税証明書手数料のネット納付の不具合が解消(24〜28日に通知を受けた人は9月30日時点でも利用不可)。地方公共団体向けのe-Taxソフトも更新。窓口遅延のお知らせを再び更新(解消の告知はなし)。
  • 2026-10-02国税庁が、e-Taxで79人分の贈与税申告書等が本人以外の19人から閲覧できる状態だったと発表し謝罪(個人情報は計203人分)。
  • 2026-10-05e-Taxが納税証明書手数料のネット納付不可について【解消】を掲載。税務署窓口の遅延については、解消の告知がないことを当サイトで確認。

出典

本サイトは公表された事実と一次報道を出典付きで整理したものであり、断定・評価を目的としません。訂正のご連絡は問い合わせ先まで。

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